6年制薬学科の特色
新6年制課程の薬学科では、「Pharmacist-Scientist(医療現場で指導的役割を担う高い能力を備えた薬剤師、ならびに専門的薬学知識と高い研究能力を備えた研究者・教育者)」すなわち「研究のできる薬剤師」を養成するための教育を行います。そのために、専門知識に関する講義だけではなく、コミュニケーション能力や倫理観、責任感を育て、また、変化する医療現場に対応できる基本的な能力を身につけることのできる演習を取り入れる予定です。4年次後期以降、これらで得た知識とスキルを実践し、医療人としての実際的な能力を醸成する場として、11週間の病院・薬局実務実習を予定しています。また、3年次に研究室配属を予定しており、薬剤師養成教育のみならず、長期にわたる卒業研究を通じて、柔軟な科学的思考力を育てるとともに、医療の進歩に対応できる課題発見能力と問題解決能力、未踏分野への開拓精神を身につけさせることで、「研究のできる薬剤師」を養成します。薬の専門家として、薬物治療における中心的役割を担うだけでなく、地域医療・災害時医療に貢献するとともに、医療薬学の発展に寄与できる高い資質を有する人材の輩出をめざしています。
病院や薬局の実務実習について
特色や取り組み
病院実習では、大学病院において、認定指導薬剤師と病院実習担当教員が協力し、病棟において薬剤管理指導業務とチーム医療について、薬剤部において調剤業務・製剤業務・医薬品管理業務・医薬品情報・TDM・リスクマネージメントについて実習を行い、病院における薬剤師職務に必要な知識・技能・態度を学びます。
薬局実習では、実習の場を地域保険薬局に移し、実際に地域保険薬局における薬剤師業務を体験します。患者や顧客への対応、医療機関との連携を通して医薬分業の意義を再確認し、保険医療のみならず、セルフメディケーション、地域福祉、地域保健など地域において薬剤師が果たすべき役割について学びます。
主な病院・診療所名
徳島大学病院など 4カ所
主な保険薬局
調整機構の調整により徳島県内の保険薬局の実習先を確保 22カ所 調整機構により実習先を確保
アドバンスト教育
実務実習終了後の5年次から6年次にて履修可能です。
多職種連携教育の具体的な内容
将来チーム医療体制を構成する医学部、歯学部、薬学部の学生を対象とした初学年多職種連携教育(IPE:教育の education)を学部1年次授業科目「SIH道場~アクティブ・ラーニング入門」において実施している。また、前述の初学年多職種連携教育(IPE)プログラムを高学年向けに発展させた「学部連携PBL」も実施している。
多職種連携演習を行う医療施設名
該当なし
薬剤師国家試験への取組み
学生が主体的に取り組んでおり、外部講師による薬剤師国家試験試験対策講座の開催、模擬試験の受験等の便宜を図っている。また、卒業論文発表会を年内に実施することにより、国家試験対策のための時間を確保している。
卒業研究
3年次になると研究室に所属し、卒業研究を行います。研究室においては、担当教員の指導のもとに第一線の研究に接しながら、各自の研究テーマで自主的に研究を行い卒業論文を作成します。専門分野の新しい情報を得て研究を進めるためには、国内外の文献を早く正確に理解することが必要であり、そのための訓練も卒業研究期間中になされます。研究達成度によっては学会発表の機会が与えられることもあり、その研究成果が学術雑誌に掲載されることもあります。この卒業研究は、講義を通じて学習してきた知識と実習で覚えた実験技術や分析能力を総合的に駆使して、思考力と研究能力を養うのになくてはならないものです。
大学独自の奨学金制度
本学独自の奨学金については、大学ホームページに掲載しております。
https://www.tokushima-u.ac.jp/apnavi-g/scholarship/shougakukin.html
地域のアパート・マンションのモデル家賃
第31回学生生活実態調査によると、薬学部学生の1か月の家賃支出は以下のとおりです。これは、近隣のアパート・マンション等の相場が関連していると思われます。
・3~4万円未満 36% ・4~5万円未満 25% ・5~6万円未満 18%