4.多職種連携/チーム医療

医薬の専門家として治療に貢献する

一人一人の患者で病態が異なり、チームの形態も異なる

 チームという言葉から他(多)職種の医療者がチームを組んで治療などにあたることが想像できますね。
 患者を中心に医師や薬剤師、看護師、診療放射線技師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士など医療の専門職が参加して治療にあたります。
 チーム医療は、病態・患者ごとにチームがあり、各職が専門知識・技能を発揮して治療にあたると考えていいでしょう。
 「チーム医療推進協議会」がチーム医療について詳細な紹介をしています。一度のぞいてみてはいかがでしょう。

チーム医療につながる 各職の協力体制

 治療活動だけでなく、病院の環境改善に対してチームで対処する業務もあります。
 例えば医療安全管理に関する情報収集や相談窓口の設置があります。病院内の通路に危険な段差がないかといった治療とは無関係と思われる業務も担当します。
 さらに院内感染対策に関する部門の設置や担当者の配置、各種分析、感染対策の検討も多職種が協力して対応します。
 治療に関しては、次のようなチームが考えられます。
○褥瘡管理チーム、○緩和ケアチーム、○糖尿病チーム、○栄養サポートチーム、○救急医療チーム、
○摂食・嚥下チーム、○感染症対策チーム 、○医療安全管理チーム、○呼吸ケアサポートチーム、○医療機器安全管理チーム、○リハビリテーションチームなど。
 理学療法士などのセラピストが、HCUなどに入院する患者に対し早期リハビリにあたることがあります。時間をかけて施術するため会話の機会も多く、患者の家族から得る情報もあります。患者の情報を共有してチーム医療に貢献します。

看護師にも専門・認定の資格があります

 薬剤師のチーム医療参加に資格が必要というわけではありません。しかし資格が特定分野の専門知識・技能を証明します。専門・認定薬剤師が存在すれば、チーム医療の一員として頼りにされるでしょう。
 看護師にも、専門看護師と認定看護師があり、広く深く学んでいます。医薬への造詣も深いので薬剤師に対する評価が高く、チームで一緒に働く医療人として心強い存在です。
 医師は専門医制度があり、内科や外科などの領域で診断と治療を行います。医療技術の高度化に伴い、消化器内科、腫瘍外科のように細分化。医療の高度化・専門化に対応した制度です。専門分野における医師の薬剤に関する知識は薬剤師以上といわれます。薬剤師も各領域の知識を磨かなくては
治療に貢献できません。

AIも忖度する? AI医師は実践例を参考にする?

 医局の会議で薬剤師が減薬の提案をしました。認知症と診断された患者に「多剤併用が原因」と考えられるケースを薬剤師が指摘したのです「。害のある多剤服用(ポリファーマシー)」を指摘して、原因となっている薬を減らしたところ患者の症状が改善しました。
 薬剤師の知識を活かした病院は、チーム医療が一歩前進したといえます。
 AI医師の処方せん作成の前提になるデータは誰が提供するのでしょう。
 病状の変化をみて、薬の継続処方をする医師が多く、さらに病態が変化すると新たな薬を足していく傾向があるようです。
 医師の処方を学ぶAI医師。足し算ではなく、適正使用、減薬に貢献してくれるといいですね。医療施設の化学者といえるのは薬剤師だけ。そしてエビデンスで示した薬剤情報を提供できるのも薬剤師だけなのです。

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