大阪大学薬学部

高度専門性をもつ薬剤師の育成、世界に通じる創薬研究者を養成する

大阪大学

薬学部 薬学科(全6年制薬学教育)
HP/ https://www.phs.osaka-u.ac.jp

大阪大学薬学部の教育目標

 大阪大学の教育目標のもと、薬学部では、医薬品の創成とその適正な使用法の確立、生活環境の安全・安心の確保等を通じて人類の健康に奉仕し、豊かな社会の発展に貢献することができる人材を育成します。
 薬学部では、学生のキャリア形成のニーズに応じた学修が可能な先進研究コース、大阪大学 Pharm. Dコース及び薬学研究コースの3コースを設け、社会が求める多様な薬学人材の輩出を目指します。

我が国有数の「創薬科学」の研究教育拠点-大阪大学薬学部

 薬学は、「ヒトの健康確保を考究するサイエンス」であり、薬は勿論のこと、食品、化粧品、環境など、その研究対象は広範で、将来の活躍とその機会は無限大です。薬学には、人生を賭けるだけの「夢と希望」があります。
 大阪大学薬学部には、「病気の不思議を解明したい!」、「難病に対する薬を創りたい!」という「夢と希望」に応えるだけの環境があります。世界と戦える薬学研究教育拠点として発展し、「この5年でOnly Oneに。10年でNumber Oneに。」を合い言葉に研究活動を展開しています。

大阪大学薬学部のカリキュラム

 本学部は、2019年度から薬学科(6年制)のみの1学科になりました。本学部の教育システムでは、高い資質を有する薬剤師を養成するために、臨床の第一線で活躍する薬剤師・医師にも参画いただき、充実したカリキュラムを提供しています。
 さらに、論理的で柔軟な思考力や豊かな創造性を身に付けるために、研究に打ち込む時間を十分に確保しています。薬剤師養成のための教育と研究力の涵養とを両輪として、薬学研究、医療、医薬品開発、医薬保険行政などの分野におけるグローバル人材の育成を目指します。

大阪大学薬学部だけのオリジナル薬学教育(コース制)

 日本の健康科学発展のため、産官学の各分野で薬剤師博士(Pharmacist-Scientist)が求められています。
 さらに国立大学薬学部に求められる社会の要請に応えるため、大阪大学薬学部は4年制と6年制の長所を融合した教育改革「全6年制薬学教育」が最適と考えています。
 6年間の薬学教育の中に、目的別の3コースを設置。大学院一体化による「独創と共創」に基づく薬学教育を展開し、薬学研究者育成を主眼とした教育・研究を特色としています。
 共通教育科目、専門教育科目及びその他必要とする科目を体系的に編成し、講義、演習、実習等を適切に組合せた授業を開講しています。
 これら先進的な薬学教育で産官学の各分野が渇望する人材を育成します。

研究型高度薬剤師を育成する【大阪大学Pharm.Dコース】

 高度な臨床研究者・薬剤師を養成するため臨床現場を早期体験し、学部3年次から6年次の4年間は、附属病院や薬学部の臨床・医療系研究室などに配属し横断的教育研究を実現します。
 臨床経験を積み、臨床力と研究力を併せ持つ薬剤師を育成し、将来、臨床で活躍する薬剤師のリーダー、厚生労働省などの官公庁、製薬会社の研究職をめざします。

薬剤師資格をもつ研究者を育成【薬学研究コース】

 一般的な4年制薬科学科の研究教育では、薬が使われる臨床の知識を養うことはできません。このコースは、臨床経験を積み、臨床検体や臨床情報を理解した創薬研究者を育成します。患者を知り、病気を知る研究者です。
 その実現のため3年次から5年次までの連続した期間を研究にあてます。また目的のひとつである薬剤師国家試験受験資格を取得し、研究力の養成と資格取得の両立を可能にしています。

Pharmacist-Scientistを養成【先進研究コース】

 10年間一貫(学部+大学院)による最先端研究教育を行うコースです。以下のような産官学など社会の要請に応える研究教育を実現します。
○製薬会社などの創薬研究者の育成。
○官公庁で活躍する人材の養成。
○薬学・医学研究者の育成。
 このコースは、学校推薦型選抜合格者を対象にしますが、条件を満たせば薬学研究コースからのコース変更も可能としています。

大阪大学医学部附属病院と実務実習や共同研究で連携

大阪大学医学部附属病院

 高度な臨床研究者・薬剤師を養成し臨床現場を早期体験させるため、大阪大学医学部や医学部附属病院とは深いつながりがあります。
 さらに大阪大学医学部・医学系研究科、医学部附属病院、歯学部附属病院とは共同研究なども行い、臨床や患者さんの同意を得た研究検体の活用など恵まれた環境にあります。
 例えば、血液腫瘍内科との共同研究では、抗体医薬品投与前の血液検体を提供いただき、血液中の生理活性物質と抗体医薬品による副作用発現の関連について研究しています。
 また、呼吸器内科・外科との共同研究では抗がん剤治療前後の病理組織を用いて抗がん剤の耐性化メカニズムの解明を目指した研究を行っています。さらに皮膚科との共同研究では阪大発創薬であるシロリムスゲルの製剤設計から関わり、医師主導治験を経て希少疾病用治療薬として市販化するに至りました。
 このほか、臨床検査部を通じて血液検体の二次利用することもあり、薬物療法の適正化を目指したさまざまな臨床研究を実施できる環境が整っています。

大阪大学薬学部は、世界を凌駕する創薬科学の研究教育拠点

 大阪大学薬学部・大学院薬学研究科は、我が国有数の「創薬科学」の研究教育拠点であり、国内外を見渡しても、「創薬基盤技術力」と「創薬臨床力」に圧倒的な特色をもっています。
 化学薬学領域に6分野、生命薬学領域に4分野、医療・衛生薬学領域に7分野の研究室を設置して、最先端研究を展開しています。
 創薬研究はもちろん、医療現場における調剤や薬の適正使用、先制医療・先端医療を牽引する「新時代の薬剤師」の育成まで充実した薬学教育を展開しています。

就職率はほぼ100%を達成

 薬学科の学生は企業に就職する学生が多く、病院薬剤師、薬局薬剤師と続きます。
 全6年制薬学教育への移行は社会のニーズを捉えたものですから、さらに就職内容が充実すると考えています。

研究の第一線で活躍する卒業生たち

 大阪大学薬学部は、多くの学生が大学院に進学します。そして卒業生・修了生は製薬・化学などの企業、そして臨床などの各分野で優秀なリーダーとして活躍しています。
●2023年3月卒業生・修了生の主な就職先
【製薬関係企業】
アステラス製薬、エーザイ、大塚製薬、大原薬品工業、小野薬品工業、科研製薬、キッセイ薬品工業、杏林製薬、協和キリン、小林製薬、沢井製薬、塩野義製薬、住友ファーマ、住商ファーマインターナショナル、生晃栄養薬品、大正製薬ホールディングス、中外製薬、東和薬品、ニプロ、日本イーライリリー、日本新薬、日本チバガイギー、バイエルホールディング、ベーリンガーインゲルハイム製薬、ロート製薬 
【その他企業等】
IQVIAサービシーズジャパン、AGC、キヤノンITソリューションズ、希松、キーエンス、キヤノンメディカルシステムズ、昭和電工、新日本科学PPD、住友化学、ダイキン工業、WDBエウレカ社、東ソー、日本コルマー、日本たばこ産業、パレクセル・インターナショナル、プロシーズ、マンダム、ユカリア、三井化学、ミルボン、リンクアンドモチベーション、 華誠弁護士事務所 
【病院・薬局】
大阪大学医学部附属病院、大阪警察病院職員組合、奈良県立医科大学、日本赤十字社、アインファーマシーズ、アインホールディングス、グローバル薬局,中部薬品、日本調剤 
【大学等公的機関】
独立行政法人医薬品医療機器総合機構、大分県、神戸大学、国土交通省近畿地方整備局、国立研究開発法人国立循環器病研究センター、日本学術振興会

薬剤師国家試験への対応も万全です

 事前実習を行う薬学研究科医療薬学実習棟には、調剤室、無菌調整室を始め、模擬薬局やDI・カンファレンス室、TDM室などを設置して共用試験をバックアップしています。
 薬剤師国家試験は、学生の能力が高く、お陰さまで毎回高い合格実績を誇っています。
●薬剤師国家試験合格実績(6年制卒業者・新卒)
○第1期生/2012年卒 第97回   100%
○第2期生/2013年卒 第98回  96.00%
○第3期生/2014年卒 第99回  70.83%
○第4期生/2015年卒 第100回 84.62%
○第5期生/2016年卒 第101回 91.67%
○第6期生/2017年卒 第102回 95.65%
○第7期生/2018年卒 第103回 87.50%
○第8期生/2019年卒 第104回 88.46%
○第9期生/2020年卒 第105回 88.89%
○第10期生/2021年卒 第106回 82.61%
○第11期生/2022年卒 第107回 88.00%
○第12期生/2023年卒 第108回 80.77%

豊中キャンパスと吹田キャンパスが学生生活の舞台

 薬学部に入学後の1年半は豊中キャンパスで語学などの教養教育を受けます。
 2年次後期には、吹田キャンパスに移動して薬学基礎教育を受けます。吹田キャンパスには実務実習でお世話になる医学部附属病院、歯学部附属病院もあります。

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