6年制薬学科の特色
2024年度から新カリキュラムがスタートした。人材養成の目的として掲げている「医療人としての倫理観、使命感、責任感及び高度な薬学の知識・技能を身につけ、臨床の現場で実践的な能力を発揮できる薬剤師を養成する」の具現化のため、薬学準備教育のさらなる充実化及び薬学専門教育の再編を図り、より体系的なプログラムとした。また、学修成果をより正確に測定できるよう演習科目を充実させている。さらには、アクティブラーニング型授業を積極的に導入することを方針として掲げている。また、姉妹校・金沢医科大学の協力のもと、「解剖見学実習」を実施し、生命の尊厳について思慮する機会を設けるとともに、来るべき「超高齢社会」で活躍できる薬剤師としての資質を備えるため「高齢者の心理・行動」等の科目を設定し、地域医療で活躍できる薬剤師を養成するカリキュラムとなっている。
病院や薬局の実務実習について
特色や取り組み
病院・薬局実習において、チーム医療への参画、地域医療への貢献など、医療の担い手としての薬剤師の役割を実践的に学ぶ。これらの実習は、北陸地区調整機構や薬剤師会、病院薬剤師会と密接に連携し、薬局実習、病院実習ともに北陸3県内で行われている。薬局実習は大学の所在地である金沢市内の施設を中心に行われ、病院実習は姉妹校である金沢医科大学を中心に金沢近辺の主要病院で実施している。また、北陸3県出身の学生は実家近辺の実習施設で実習を行っている。薬学部の助教以上の全教員が実習施設担当教員となり、学生の実習状況を把握するとともに精神的なストレスやトラブルに対しても迅速な対応ができる体制が整えられている。
主な病院・診療所名
金沢医科大学病院、石川県立中央病院、高岡市民病院、福井大学医学部附属病院 33カ所
主な保険薬局
あおぞら薬局、てまり薬局、チューリップ薬局、エンゼル調剤薬局、43カ所 調整機構により実習先を確保
アドバンスト教育
現行カリキュラムでは卒業研究臨床薬学コースの東洋医薬学分野並びに高齢者医療分野の臨床研究において、学外医療機関と共同で研究活動を実施している。また、東洋医薬学分野を選択している学生には学外の薬用植物園や博物館見学を行っている。
多職種連携教育の具体的な内容
「医療人」並びに「看護学」等の科目で、医師や看護師、管理栄養士等からそれぞれの立場に基づいて多職種連携について教示されている。また、「臨床薬学Ⅲ」や「実務実習事前学習」で北陸地域の薬局・病院の薬剤師から地域医療及び医療機関における多職種連携における薬剤師の役割を学び、「病院・薬局実務実習」で多職種連携の実際を体験する。本学医療保健学部と合同で薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、理学療法士の役割と協働可能な業務等についてディスカッションする多職種連携を演習を実施している。
多職種連携演習を行う医療施設名
金沢医科大学病院
薬剤師国家試験への取組み
国家試験・CBT対策ワーキンググループを中心として全学一体となり国家試験に関する情報を収集し、一人ひとりの理解度に合わせたきめ細かい指導を基軸とした対策に取り組んでいる。WEB問題集「薬学ステーション」を導入し、全学年でCBTや国家試験問題を自学自修できるようにしている。なお、5年次には自学自修での過去問への取り組みを推奨のうえ、確認試験を複数回実施している。6年次9月からは領域別に行われる演習以外にもPBLを通じて知識の定着を図るとともに応用力の涵養を図っていく。また、「弱点強化補習」や「直前演習」を実施するなど段階的に取り組みを行っている。
卒業研究
1・2年次の研究室見学、1~3年次対象の研究室インターンシップ、4年次生を対象とした各研究室ごとに行われる薬学研究イントロダクションを経て、学生は研究室を決定し、4年次1月より研究室配属となる。テーマに従って各研究室の指導教員の下で研究を遂行し、6年次8月に成果発表(全学生が発表会に参加する)を行い、卒業論文を完成させる。卒業研究は、科学的視点に立った思考力や基礎的・臨床的知識を生かした総合的な問題解決能力の育成を目標としている。2~3年を対象に調剤薬局で薬局業務の実際を学ぶ臨床体験学習を導入予定である。
大学独自の奨学金制度
地域のアパート・マンションのモデル家賃
・学生寮ドームひまわりの家
入寮費 100,000円(初年度のみ)、寮費(年間)890,910円(2024年度参考)(内訳: 部屋代 564,000円/食費 230,910円(年度の平日日数により金額が異なります) /管理費 96,000円)、インターネット光回線(有料申込制)
・近隣アパート:家賃平均40,000円~50,000円