岩手医科大学

6年制薬学科の特色

 1年次より、教養教育と生命科学の基礎教育に加え薬学専門科目への導入を行います。専門教育課程では逐次習熟度の確認と復習を行い、総合的な理解度を高めながら、臨床や研究で必要な専門的かつ高度な知識と技能の習得を段階的に図っていきます。5年次には「知識・技能・態度」を修得した上で、本学の医療系総合大学としての特色を生かした実務実習を展開します。医療薬学教育への取り組みとして、医療系総合大学としての本学の特色である医学部・歯学部・看護学部・附属病院との連携により、6年次の「実践チーム医療論(病棟実習)」に代表される最先端の医療に触れながら学べるカリキュラムを編成しています。医療系薬学の講義は1年次の「薬学入門」から始まり、4年次での「総合薬物治療演習」や医学部・歯学部教員による「臨床医学概論」へと展開していきます。また、「チーム医療を担う医療人」を育成するため、1年次に「多職種連携のためのアカデミックリテラシー」、3年次に「チーム医療リテラシー」、6年次に「4学部合同学生セミナー」を配置し、各学部との合同グループで学習する専門職連携教育を実施しています。

病院や薬局の実務実習について

特色や取り組み

 本学では、実務実習を薬剤師という職業の役割や意義を体感させる貴重な機会としても捉えており、岩手医科大学附属病院や岩手県内の県立病院、盛岡医療圏を中心とした保険薬局、さらにはふるさと実習として青森県、秋田県、宮城県、山形県、福島県の病院や薬局などで実務実習を実施しています。保険薬局と病院での実務実習を経験する中で、調剤、在宅医療、病棟業務等を通じて「チーム医療」の本質ならびに臨床現場で求められる薬剤師について学びます。⤾

実務実習を行う・主な病院・診療所名

岩手医科大学附属病院、岩手県立病院、盛岡赤十字病院 等⤾

実務実習を行う・主な保険薬局

アイン薬局、日本調剤、銀河薬局 等⤾

アドバンスト教育

 アドバンスト教育としては、必修科目として4年次に「実践医薬化学」「実践生化学」「実践衛生薬学」「臨床医学概論」、6年次に「地域医療マネジメント概論」を、自由科目として1〜4年次に「デジタルトランスフォーメーション入門」、2〜4年次に「予防医療入門」「一般用医薬品入門」、4年次に「アンチドーピング」、4〜5年次に「医療手話コミュニケーション」、6年次に「実践チーム医療論(病棟実習)」などの科目を配置しています。「実践医薬化学」「実践生化学」「実践衛生薬学」は、2年次での有機化学、生化学、衛生学の学習内容を振り返りながら具体的な疾患や治療薬に結びつけるプログラムになっています。「臨床医学概論」と「実践チーム医療論(病棟実習)」は医療系総合大学としての岩手医科大学の特色を生かした科目で、「臨床医学概論」では主に医学部・歯学部の教員による専門的な内容の講義を、「実践チーム医療論(病棟実習)」では岩手医科大学附属病院において医学部教員の指導の下、病棟での実習を行っています。⤾

多職種連携教育の具体的な内容

 1年次に「多職種連携のためのアカデミックリテラシー」、3年次に「チーム医療リテラシー」、6年次に「4学部合同学生セミナー」を配置し、医・歯・薬・看護の4学部の学生が合同グループで学習する専門職連携教育を実施しています。これに加えて、2年次の「早期臨床体験」では介護・福祉施設での患者さんとのコミュニケーション体験を、3年次の「看護体験実習」では岩手医科大学附属病院での看護体験を、4年次の「薬学生の将来ー多様なキャリアと多職種連携」では、岩手医科大学附属病院看護部長や医療福祉相談室室長による講義を、6年次の「実践チーム医療論(病棟実習)」では岩手医科大学附属病院の病棟での実習を実施しています。
 4年次では、「医療倫理とヒューマニズム」の講義の中で、看護学部の学生と共に薬害に関するグループワークを行っています。薬害に関する講義、実際に薬害に遭われた被害者の方による講話を踏まえて、薬害に対して薬剤師、看護師としてどのように向き合えるか、グループでディスカッションします。⤾

多職種連携演習を行う医療施設名

 「 多職種連携のためのアカデミックリテラシー」「チーム医療リテラシー」「4 学部合同学生セミナー」については、医・歯・薬・看護の4学部が位置する矢巾キャンパスで実施しています。「看護体験実習」「実践チーム医療論(病棟実習)」については、矢巾キャンパスに隣接する岩手医科大学附属病院で実施しています。⤾

薬剤師国家試験への取組み

 本学では1年次から薬学の専門教育をスタートし、徐々に高度な内容へと移行していく6年制カリキュラムを編成しています。各専門科目の学習内容には連続性があり、重要な項目については反復的なフィードバック教育を行うように配慮しています。2、3年次には基礎薬学系科目のまとめとして「基礎演習」を、4年次には4年間の薬学教育のまとめとして「総合薬物治療演習」を、6年次には代表的疾患について薬剤の特徴を理解することを目的とした「臨床薬学総合演習」、6年間の薬学教育の集大成として「薬剤師として必要な知識および技能」の再確認を目的とした「総合講義」「総合演習」を配置して、理解度の確認を行いながら学年が進行するように計画しています。また、6年次には各学生にチューターを配置し、学修進捗状況のチェック、助言などを行っています。⤾

卒業研究

 全学生が4年次から薬学部の各分野に配属され、5年次から始まる「卒業研究2」に向けた準備教育として「卒業研究1」をスタートします。5、6年次では「卒業研究2」としてより専門的な研究を行います。6年次には全員参加による卒業研究発表会を開催するとともに、卒業論文を提出します。「卒業研究」における研究成果については、積極的に学会で発表させるようにしています。また、学会において発表した学生には、岩手医科大学同窓会の薬学部同窓会局からスカラシップを授与しています。

大学独自の奨学金

1.入学試験優秀者奨励奨学金
前期一般選抜合格者のうち、成績が優秀な者については、下記のとおり奨学金として初年度学納金の一部を減免します。
対象者:前期一般選抜合格者のうち、入学試験成績が学科試験得点率70%以上かつ上位1~5位
金額;1,000,000円
人数:5名以内

2.学業奨励奨学金
各学年の学業成績優秀者を顕彰するとともに、学業奨励の糧とすることを目的として、奨学金を給付します。
学年:2~6学年
金額:100,000円
人数:各学年5名以内

3.育英奨学金
経済的な事情により修学が困難な学生の育英奨学に資することを目的として、奨学金を給付します。
応募者の経済状況及び学業成績等を勘案し、審査の上、決定します。
学年:1~6学年
金額:180,000円
人数:全学年12名以内

地域のアパート・マンションのモデル家賃

 矢巾キャンパス内に全て個室の学生寮「ドミトリー圭友館」があります。朝食・夕食付、光熱費・水道料・食費込みで、年額880,000円です。入寮できるのは原則1年生ですが、状況によっては2年次以降も継続して入寮可能です。

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