6年制薬学科の特色
学生が本学部のディプロマ・ポリシーに到達するために、カリキュラム・ポリシーならびに薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)に基づいたカリキュラムを体系的に編成している。例えば、薬学教育の基礎となる物理・化学・生物系薬学と並行して、1年後期から2年前期にかけて「解剖生理学Ⅰ・Ⅱ」を、2年前期から2年後期にかけて「疾病と病態生理学Ⅰ・Ⅱ」を、2年前期から3年後期にかけて「薬理学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」を追い重なるように配置し、最終的には「薬物治療学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」及び「臨床薬学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」へ連動して学べるようにしている。講義は単なる暗記の強要でなく、科学的根拠や理論の理解を重要視して実施している。
また、医療人に欠かすことのできない医療倫理・ヒューマニズムや問題解決・自己表現能力を育成するために、関連する総合薬学教育科目を6年間を通じて各年次に設定するとともに、講義・実習の一部においてsmall group discussion(SGD)、problem-based learning(PBL)、team-based learning(TBL)、ロールプレイ等の、能動的に学ぶ自己研鑽型の学習方式を導入している。全てが5年次に行われる薬局・病院実務実習(22週間)に収束されるカリキュラムである。最終学年となる6年次では、薬学教育の集大成である卒業研究(5年次からの2年間通年科目)及び「総合薬学演習 Ⅰ・Ⅱ」に加えて、今後の医療現場におけるDX化に対応した「医療データサイエンス演習」、ならびに学生個々が自身の持つ資質や特性を磨き上げることを目的としたアドバンスト教育科目「先進臨床薬学実習(選択必修)」等を設置している。
病院や薬局の実務実習について
特色や取り組み
本学附属病院や関連病院、契約病院にて、緊密な連携を図っている。
主な病院・診療所名
本学関連病院・契約病院 29カ所
主な保険薬局
調整機構により実習先を確保 111カ所
アドバンスト教育
医療福祉の総合大学である本学の特色を生かした学部・学科の枠を超えた横断的なチーム編成による問題解決型学習である「関連職種連携教育」に参画し、チーム医療における薬剤師の役割を学ぶとともに、将来医療現場において職種間で円滑に協働できる素地を養う教育を実施している。1年次の「早期体験実習」では、病院、保険調剤薬局ならびに福祉施設などを見学し、薬剤師として求められる使命感や責任感を学修するようにしている。
また、2年次の「関連職種連携論」では、職種間連携の基本概念、各職種の専門性と関連性、チーム医療・チームケアの実践方法等について教育し、3年次の「関連職種連携ワーク」では、患者モデルを想定したグループワークにより職種間連携の基礎技能の養成に努めている。
さらに、5年次の「関連職種連携実習(選択科目)」では、実際の医療現場で多職種の医療従事者とともにチーム医療・チームケアの技法を学ぶ実践的な教育を展開している。
加えて、薬学部独自としては、薬学に関連する多様な分野(病院薬学、地域医療、臨床開発、健康薬学、伝統医療、海外医療等)のアドバンスト実習を選択履修する「先進臨床薬学実習」を6年次に設置することで、学生個々が自身の持つ資質や特性を磨き上げ、医療人として一生涯にわたって継続的に学び続けることの重要性を理解する機会を与えている。
多職種連携教育の具体的な内容
それぞれ異なる専門職を目指す各学科学生が同一の実習現場において、対象者・家族中心のサービス提供の体験を通して、チーム医療・チームケアを学ぶ。対象者・家族の方々および実習施設指導者等の協力のもと、実習が展開される。
具体的には全学科の学生がチームを形成し、1名の対象者・家族についてアセスメントおよびサービス計画立案を行い、ケースカンファレンスにおいてその内容を討議する。併せて、各職種の職務見学および実習指導者のもとでの実践を行う。医療福祉の総合大学である本学の教育環境を生かした実習であり、協働して実習を行うことで、職場で実際に役立つ幅広い知識・技術等が修得できる。
多職種連携演習を行う医療施設名
本学関連病院、関連施設及び契約病院、基幹型支援センター、計14か所
薬剤師国家試験への取組み
薬学共用試験(CBT・OSCE)に向けた復習授業を、4年次の4月から開始している。この復習授業は、薬学共用試験の合格のみならず、2年後の薬剤師国家試験も視野に入れて行っている。また、5年次の薬局・病院実務実習がない時期には、学力維持のために、薬学教育全領域の演習課題に取り組んでいる。6年次の薬剤師国家試験に向けた総復習に関しては、前期(4月~7月)は毎週1コマ(90分)実施しており、後期(9月~12月)は模擬試験を含めて、ほぼ毎日実施している。尚、薬剤師国家試験直前には、別途、約1ヶ月間の直前講習を設けている。
卒業研究
薬学科
4年次後期(10月頃)に所属分野を決定している。また、卒業研究の形態は実験研究、調査研究あるいは文献調査研究のいずれかとし、テーマは担当教員と学生との話し合いにより設定するようにしている。卒業研究期間は、原則、5年次4月から6年次11月までとしており、この間分野ごとに、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけるための研究活動を行っている。6年次9月上旬には卒業研究発表会を実施し、学生全員が研究内容の口頭発表と討論を行っている。さらに、卒業論文も学生全員が所定の執筆要領に基づいて作成し、11月に提出している。
大学独自の奨学金制度
2025年度の入試ガイドP56に本学独自の奨学金についての記載があります。
https://admissions.iuhw.ac.jp/exam/pdf/nyushi_guide.pdf?ver=2
地域のアパート・マンションのモデル家賃
市内アパートは3万円台(平均35,000円/月)の物件が多く、6~10畳のワンルームで、トイレとバスは分かれており、ほとんどの物件で駐車スペースが1台分ついております。