2.就職力は大学力

薬学部にはそれぞれ得意分野があるようだなりたい就職が実現できる薬学部はどこ?

大学力=就職力

 学生は自己分析で「今やりたい仕事は何か」、「なぜ、その仕事なのか」を考えます。
○薬学部入学時の志望動機
 「人の役に立つ仕事がしたい」
 「病気したときに薬の力を知った」
 「入院したとき薬剤師の働く姿を見た」
○薬学部の教育を通して
 「病院実習で、治療薬がないことを知った。製薬会社で薬を創りたい」
 「病院と薬局の実習で、患者さんと触れ合えるのは調剤薬局だと分かった」
 「病院薬剤師のやり甲斐をみつけた」などの目的意識をもっています。
 薬剤師、研究者など目的をもって薬学部で学ぶのですから、就職力=大学力がある大学を志望校に選びたいですね。

薬剤師を目指した理由は人それぞれで異なります

 受験生の目的を達成できる大学こそ価値ある大学です。
 例えば、薬学部受験者には「病院薬剤師になりたい」、「病棟活動で患者さんに寄り添いたい」と希望する人がいます。
 そんな希望を実現できるのは一般的には大規模病院でしょう。薬剤師の病棟活動に対する報酬「病棟薬剤業務実施加算」を設けているのは大規模病院が多く、中小病院は「薬剤師の余裕がない」と答えています。
 「調剤薬局で薬剤師さんの働く姿を見てかっこいい。将来は薬局の薬剤師になりたいと思った」という学生。
 「母は薬局の薬剤師さん。働く姿は、家では見せない医療人の顔をしています。私も薬剤師に憧れて薬学部を目指しました」と話す学生もいます。

私立大学はキャリア支援が期待できる

国公立大学の就職状況は大学間で大きな違いがありません。しかし就職実績・内容をみるとそれぞれに特徴がみられます。国立大学は、大学全体の学生を多少にした活動を行い、個別のキャリア支援を行うスタッフをおくことが珍しいのです。学生は自力で業界・仕事を選んで就職活動することになります。
 これまで学力で勝ち進んできた人も、就職活動では人柄やポテンシャルで選ばれることが多くなります。
 また国公立大学は、研究を志向していることが多く、薬剤師よりも企業への就職が多くなるようです。

大学は就職のために何をしてくれるのだろう

 国家試験合格実績や就職実績が入試に影響を与えると考えられています。私立大学薬学部は、キャリア支援に力を入れています。
 「大学は何をしてくれるのか」と書きましたが、就職活動の主体は学生であり、大学ができることは学生を支援することです。
 しかし、ほとんどの学生が初めて経験する就職活動です。キャリアセンターは、学生に就職を意識させるために就職ガイダンスを開いたり、合同企業説明会を開催します。例えば、以下のような内容です。
○インターンシップエントリー支援
○インターンシップのための模擬面接
○就職・進路ガイダンス
○合同企業説明会など
○病院合同セミナー
○薬局合同セミナー
○ランチョンセミナー
○エントリーシート対策講座・添削指導
○面接対策講座・模擬面接
○履歴書の添削
○小論文の添削
○グループディスカッション対策
○内定者就職体験発表会
○OG・OBを招く講演会
○インターンシップ報告会

○公務員セミナー
○SPI対策模試
○TOIEC対策
○進路相談などの個別対応
○就職用データベースで就職情報の提供(求人票の閲覧だけという薬学部もある)
 これらが代表的なイベントです。

薬学部の就職傾向

 薬学部の就職実績をみていると6つのタイプに分けることができます。
1.「平均」タイプ
 病院・薬局・企業にバランス良く就職している薬学部です。
2.「病院+企業」タイプ
3.「企業」タイプ
 4年制学科の代表的なタイプ。6年制学科でも企業に多くの卒業生を就職させる大学があります。
4.「薬剤師(病院)」タイプ
5.「薬剤師(病院+薬局)」タイプ
6.「薬剤師(薬局)」タイプ
 
 「薬剤師(薬局)」タイプは、私立大学薬学部でよくみられます。
 病院薬剤師は、病院とのパイプが太い薬学部が強みを発揮することがあります。タイプ別の就職実績は、メンバーページで紹介の予定です。

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